概要
Fcitx は Linux/Unix システムで広く使われている入力メソッドです。
(他の代表的な入力メソッドに iBus があります。)
Mozc や Anthy をバックエンドに使用した日本語入力に対応しています。
Fcitx を使用した文字入力で、リアルタイムな入力(インラインの入力)を行えるようにするための設定方法をご紹介します。
* 補足: 事前に GUI 関連の Fcitx モジュールをインストールした環境下においては、特別な設定をしなくても、本件の問題は発生しませんでした。これらのモジュールをインストールしておくのが良いかもしれません:
問題
Manjaro Linux の Cinnamon デスクトップに対して、Fcitx-Mozc を使用した日本語入力環境を構築しました。
その際に、日本語入力時において、入力先アプリケーションへのリアルタイムな反映が行われない問題が発生しました。
Before: テキストエディタ Xed におけるイメージ
入力確定までは、入力補助ポップアップが表示されるだけで、アプリケーション(テキストエディタ)の表示には入力内容が反映されません。
解決方法
Fcitx の Advanced(拡張)設定で、XIM Frontend 設定を有効にします。
手順
Fcitx の「設定」メニューを開きます。
「アドオン」タブを開きます。
最下部の「Advanced」にチェックを付けると、隠し項目が表示されるようになります。
それに伴い、タブ内の中央やや上付近に「Fcitx XIM Frontend」が現れます。
ダブルクリック(あるいは当該行を選択状態にして下の「設定」をクリック)してください。
子ウィンドウが表示されます。
チェックを付けてから、「OK」を押して閉じます。
Fcitx を再起動します。
After: テキストエディタ Xed におけるイメージ
リアルタイムな入力が行えるようになります。
* 補足: Fcitx 単体のみをインストールした状態では、入力補助ポップアップが、アプリケーションウィンドウの外に表示される問題が発生する場合があります。GUI 関連のモジュールを追加することで解決できます。