概要
Fcitx は Linux/Unix システムで広く使われている入力メソッドです。
(他の代表的な入力メソッドに iBus があります。)
Mozc や Anthy をバックエンドに使用した日本語入力に対応しています。
Fcitx には、入力時に補助ポップアップを表示する機能があります。入力支援として入力候補を表示してくれます。
この Fcitx の入力補助ポップアップを、(入力位置から離れたところでは無く)入力位置の下に表示させるための方法をご紹介します。
問題
Manjaro Linux の Cinnamon デスクトップに対して、Fcitx-Mozc を使用した日本語入力環境を構築しました。
その際に、アプリケーションによっては、入力補助ポップアップ(候補ウィンドウ)が、離れた位置(アプリケーションウィンドウの下)に表示されてしまう問題が発生しました。
Before: Google Chrome におけるイメージ
入力位置は上の方ですが、ポップアップ(入力候補)はウィンドウ外の左下に表示されています。
入力メソッドが入力カーソルの位置を取得するのに失敗する場合、このようになるようです。
解決方法
GUI 関連の拡張モジュールをインストールします。
- fcitx-gtk2
- fcitx-gtk3
- fcitx-qt4
- fcitx-qt5
* 補足: 例として示している Google Chrome 上の表示を修正するだけであれば GTK のみで十分です。
Manjaro パッケージマネージャ
パッケージをインストールします。
インストール後に Fcitx を再起動します。
* 補足: それでも直らない場合は OS を再起動します。
After: Google Chrome におけるイメージ
ポップアップが入力位置の下に表示されるようになりました 😀