はじめに
OpenBSD の 6.8 から 6.9 へのアップグレードに際しては、PostgreSQL サーバーも (12.6 から 13.2) へアップグレードする必要があります。OpenBSD の アップグレード・ガイド (英語) でそのように案内されています。
本記事では、以下の postgresql-server
パッケージ公式の readme に沿って、実施した内容を記載します:
$ nvim -R /usr/local/share/doc/pkg-readmes/postgresql-server
本記事とは別の方法もあります。pg_upgrade
を使う方法です。追加のパッケージのインストールが必要ですが、マイグレーション速度の向上が期待できます。
チュートリアル
サーバーが動いていることを確認しましょう。
$ doas rcctl check postgresql
postgresql(ok)
pg_dumpall
を実行します。
$ doas su _postgresql -c "cd /var/postgresql \
&& pg_dumpall -U postgres > /var/postgresql/full.sqldump.bkYYMMDD"
$ # pg superuser's password is required times of the number of tables
なおここでの "YYMMDD" は実際のバックアップ取得日にしてください。一例ですが Fish シェル でしたら date +"%y%m%d"
でシステム日をセットできます。
サーバーを停止します。
$ doas rcctl stop postgresql
postgresql(ok)
$ # check the server is stopped
$ doas rcctl check postgresql
postgresql(failed)
サーバーのパッケージをアップグレードします。
$ doas pkg_add -ui postgresql-server
$ # updated
/var/postgresql/data
をつくりかえます。
$ doas mv /var/postgresql/data /var/postgresql/data-12
$ doas su _postgresql -c "mkdir /var/postgresql/data"
initdb
を実行します。
$ # `--locale` option here can be omitted
$ doas su _postgresql -c "cd /var/postgresql && \
initdb -D /var/postgresql/data -U postgres -A scram-sha-256 -E UTF8 -W \
--locale=xx_XX.UTF-8"
$ # pg superuser's password is required
必ずしもというわけではありませんが、必要に応じて、サーバーの設定を行います。
$ # in case of using tls/ssl connection
$ # - set `listen_addresses` and `ssl` option
$ doas nvim "/var/postgresql/data/postgresql.conf"
$ # - add `hostssl` authentication
$ doas nvim "/var/postgresql/data/pg_hba.conf"
$ # - create certificate if not exists
$ doas su _postgresql -c \
"cp /var/postgresql/data-12/server.{crt,key} /var/postgresql/data/"
上記は こちらの記事 に基づいています。
新しくなったサーバーを起動します。
$ doas rcctl start postgresql
postgresql(ok)
$ # check the server is started and running
$ doas rcctl check postgresql
postgresql(ok)
データベースとテーブルやレコード等のオブジェクトをリストアします。
$ doas su _postgresql -c "cd /var/postgresql && \
psql -U postgres < /var/postgresql/full.sqldump.bkYYMMDD"
$ # restored
完了です 🙂